フィードバックの技術~伝え方ひとつで人は伸びる
こんにちは!今回は「フィードバックの技術」について考えてみましょう。
職場でも家庭でも、誰かに「何かを伝える」場面はたくさんありますよね。
上手なフィードバックは、相手のやる気や成長を引き出します。
でも、伝え方を間違えると、相手を傷つけたり、関係がギクシャクしたりすることもあります。
では、どんな伝え方をすればよいのでしょうか?
■ フィードバックとは「評価」ではなく「対話」
フィードバックというと、「ここがダメ」と指摘するイメージを持つ人も多いかもしれません。
でも、本来の目的は「より良くなるためのヒントを伝えること」。
上から目線で評価するのではなく、「一緒に考える・支える」ための対話です。
■ 事例:やる気を引き出した保育園の先生
ある保育園で、先輩のA先生は新人のB先生の仕事ぶりに気になる点がありました。
連絡帳の記入が簡潔すぎて、保護者に伝わりにくかったのです。
A先生はまず、「いつも笑顔で子どもたちに接しているのが印象的だよ」とB先生の良い点を伝えました。
そのうえで、「連絡帳に、もう少しその日の様子やエピソードを書いてあげると、お母さんたちも安心するかもね」とアドバイスしました。
B先生は「ちゃんと見てくれているんだ」と嬉しくなり、次の日から文章にエピソードを添えるように。
その結果、保護者からの信頼も高まりました。
■ 効果的なフィードバックのコツ
ポイント | 具体例 |
---|---|
1. まず良い点を伝える | 「丁寧に準備してくれたね」 |
2. 改善点は提案として伝える | 「もう少し声を大きくすると、みんなに届きやすいかも」 |
3. 感情ではなく行動に注目 | 「遅刻が続いていることが気になってる」 |
4. 一方通行にしない | 「あなたはどう感じてる?」と問いかける |
このように、「あなたのためを思って」という姿勢が伝われば、フィードバックは前向きな力になります。
■ 受け取る側の心構えも大切
伝える側だけでなく、受け取る側も大切です。
誰でも注意されたり、欠点を指摘されたりするのは気分が良いものではありません。
でも、それを「ダメ出し」としてではなく、「自分を高めるヒント」として受け取れるかどうかで、その後の成長が変わります。
たとえば:
- すぐに反論せず、まずは相手の意図を受け止めてみる
- 「じゃあ、どうすればいいか?」と前向きに考えてみる
フィードバックは、贈り物のようなもの。素直に受け取ることで、自分の可能性が広がります。
■ 職場や家庭での応用
【職場】
- リーダーが部下に「感謝+改善提案」をセットで伝える
- 同僚同士でも「いいところ見つけ」を習慣にする
【家庭】
- 子どもに対して「怒る」のではなく、「こうするともっと良くなるよ」と伝える
- パートナーに「ありがとう+提案」で伝える(例:「いつも片付けてくれてありがとう。
もし余裕があるとき、洗濯物もお願いできたら助かるな」)
■ おわりに
フィードバックは、ちょっとした工夫で「信頼を深めるコミュニケーション」に変わります。
大切なのは、伝え方と受け取り方。
次回は、「信頼を育てる日常のコミュニケーション」についてお届けします。お楽しみに!
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